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青山繁晴 ザボイス・アンカーと桜[討論!]で学ぶ

青山繁晴さんの「ザボイス」・「アンカー」とチャンネル桜[討論!]から政治・経済、国のあり方を学ぶ。文字起こしや関連情報のメモ、まとめなど。

 

【討論!】[桜H26/10/11]<文字起こし+ポイント解説>1

※話し言葉の臨場感は大切にしたいのですが、同内容の繰り返しなどはまとめ、箇条書きのようにしています。ご了承ください※ ※話の前後から、一部内容を推測で補っています。(かっこ内)※

宍戸駿太郎氏
筑波大学名誉教授/国際大学名誉教授。大正13年生まれ。経済企画庁審議官、筑波大学副学長、国際大学学長などを歴任。専門は計量経済学。

宍戸氏の発言のまとめ:

消費増税の有識者会議が昨年あった。その中で以下のことを発言した。

・小国は貿易依存度が高いため消費増税の効果低い

・一方、大国はデフレ効果が外に出ていかない景気を押し下げる
(日本・アメリカぐらいの経済規模になると、デフレ効果が体内に沈殿してしまう)

・内閣府は非常に楽観的な増税の効果を出して(算出して)有識者に(資料として)配っているけれども
それは間違いである

・内閣府のシミュレーションモデル自体に大変な欠陥を抱えている。田村氏曰く「狂った羅針盤」。
この羅針盤を使用している限りは、経済の回復は難しい。

・今回の増税は延期すべき。

※効果とはプラスの意味ではなく、影響という意味だと思われます

<ポイント>
「狂った羅針盤」
経済に関する討論で、度々「議論にならない」ことが起きますが、それは“指標の取り方”が1つの原因です。
まさに、現在、景気を見る1つの指標として「当たり前」のように使用されているものが、実は間違いではないかという議論です。

この点に関して「オ ピ ニ オ ン ● 経済・社会」に詳しい解説が書かれています。一部抜粋します。

(引用はじめ)
内閣府のシミュレーション・モデルの問題点は、宍戸氏が早くから指摘してきている点である。宍戸氏はかつて経済企画庁の官僚として、政府のシミュレーション・モデルを作成した。25年(2013)7月刊の著書『奇跡を起こせアベノミクス』(あ・うん)によると、当時は経済学者・計量経済学者がチームに入っていた。ところが、その後、専門の学者抜きで官僚だけでシミュレーションを行っている小泉政権時代に、それまでのモデルから、IMFによる発展途上国型のモデルに変更した。宍戸氏は、これが誰によって、なぜ行われたか不明だという。経済規模の小さな発展途上国の財政再建のためのモデルを、世界有数の経済規模を持つ日本に当てはめるのだから、おかしな結果が出る。

これに対し、宍戸氏が開発に携わったDEMIOSは、わが国最高水準のものであり、日米間で共通のモデルとして使用されている
DEMIOSは、発展途上国型の内閣府のモデルと違い、先進市場経済の変動を正確に予測できるモデルである。固定相場制時代のケインズのモデルを変動相場制に合わせたニューケインジアン・モデルであり、レオンチェフの産業連関分析を取り入れている。ケインズ=レオンチェフ・モデルとして、ケインズのK、レオンチェフのL、モデルのMをとって、KLM型とも呼ばれる。

<略>

 宍戸氏は、アベノミクスの第4の矢として、これまでの「まやかしの羅針盤」を正確な情報を政府に提供できるシミュレーション・モデルに付け替えることを提案する。

(引用ここまで)

番組内では、さらっと「狂った羅針盤」と出てきていますが、日本の経済を見る上で根幹に関わる重要な問題であることは言わざるを得ません。(桜歴が長い方々にはお馴染みだと思いますが・・・)


番組内で紹介された宍戸俊太郎氏の著書




宍戸氏の過去の論文や寄稿
宍戸駿太郎氏の意見を深く理解するために参考になると思われます。
日本経済復活の政策シナリオ[pdf]
1.情報操作と世論:デフレはなぜ続いたのか
2.誤ったニューリベラリズムに基くマクロ経済政策
3.主流派からみた構造改革-車の両輪
4.日本経済の当面の見透し
5.財政政策のパラドックス
6.レオンチェフ・ケインズ型モデル
7.2つの選択肢
8.東アジアへのインパクト

オピニオンアベノミクスの強靭化~宍戸駿太郎
<目次>
はじめに
1.第2次安倍内閣でアベノミクスが始動
2.既成の消費増税法という足かせ
3.安倍首相は消費増税を決断
4.宍戸氏は「まやかしの羅針盤」の取り換えを提言
結びに




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