青山繁晴10月29日アンカー5/ 北朝鮮が最も警戒しているものは・・・ [水曜アンカー・ニュースDEズバリ]
●気になるのは『日本の世論』
―北朝鮮の尻尾、1つめ。気になるのは『日本の世論』。
青山繁晴:もっぱら気にしてるのは、実は安倍さんの考え方だけじゃないっていう。それよりも、このスタジオにいる僕を含めた普通の日本国民、あるいはこのカメラの向こうにいらっしゃる、ね、近畿圏では2000万人の、普通の日本国民が何を考えてるかを、ずーっと気にしてるっていう本音がここに出てるんですよ。
というのはですね、皆さん思い出していただくと、12年前の2002年9月17日に、時の総理小泉さんが、訪朝されて、その時にほんとは何が起きたかというと、5人帰したんじゃないんですよね。
曽我ひとみさんをはじめとする5人を、いったん日本に仮帰国させて、家族に会ったら、犯人のもとへ連れ戻すって約束を、小泉さんはしたんですよ、本当は。
僕は日本国民に対する裏切りだと思ってますが、その時官房副長官として安倍さん行ってましたから、安倍さんにも責任の一端があります。
それがあったらですね、5人を家族に仮に会わせるだけで日本が援助する話にもなってたわけですよ。具体的に言うと、要するに、お金を渡すに等しい密約が行われていて、それにやがて安倍さんは反対もし、当時官邸にいた中山恭子さんも反対していったんですが、安倍さんや中山恭子さんの力でできたんじゃなくてですね。
誰が安倍さんや中山恭子さんのお尻も引っぱたいたかというと、まさしくテレビをご覧になってる皆さん、このスタジオにいるADの方もね、メイクさんも含めた、みんな普通の日本国民が怒ったわけですよ。
どうしてたった5人だけなんだと。横田めぐみさんや、有本恵子さんは、どうしたんだと。100人超えるかもしれない人はどうしたんだと。みんな怒ったから、とてもじゃないけど、北朝鮮にもう一回帰すことなんかできなくなり、そして、お金を払うことももちろんできなくなり、核やミサイルの開発問題もあるけれど、制裁まで科して、北朝鮮は、小泉さんが強いと思ったから、要するに独裁的な総理大臣だと思ったから、それと密約したのに、日本にはもっと強い者がいる。
それは何かというと、北朝鮮には存在してない、世論だっていうことが分かったと。だからずーっと実は安倍さんよりも、安倍さんの後ろにいる私たち国民に対して、北朝鮮は、工作を仕掛けてるってことを、考えなきゃいけないんですよ。そうすると、尻尾の2つめ、これです。
●北朝鮮が仕掛けた罠―映像からわかること
青山繁晴:何て書いてあるかというと、僕は朝鮮語読めませんけど、これ英語でもわざわざ書いてあって、世界のメディアに伝わるように。IMMIGRATION BUREAU OF THE DPRKって書いてあるんです。
DPRKって朝鮮民主主義人民共和国ですよね。で、これは、">出入国管理局です。これどういうことですか。つまり、北朝鮮が、何をこれで工作したいかというと、これです。
―尻尾、2つめ。拉致ではなく、日本人が出入国していると、話を『すり替える』
青山繁晴:はい。したがって、北朝鮮が事件として拉致事件をやったんじゃなくて、日本人が自分で望んで北朝鮮に入ったんだよと。で、今回その議論してるのも、北朝鮮の普通の出入国の手続きをして、それ帰すんだから、北朝鮮はちっとも悪くないって話を、これ、もう実は工作始めてるわけですよね。
ここで重大なことが、それで分かるのはですね、12年前に金正日総書記は「拉致事件やりました」と事件としてやったってことは事実上認めたんですね。
しかも、国家の国家機関の人間がやったと認めて、それもう処罰したと。
これ嘘なんですけど。
違う件で横領か何かで処罰された人を、まさしくでっち上げで、押し付けてるんですが。
そう言っちゃった、政府認定の拉致被害者の方々については、これすなわち、非常に難しい状況にあるってことが実はこの看板で、その尻尾で、分かるわけですよね。さらに次です。はい、出して下さい。
―拉致交渉のトップは、現在も12年前も、秘密警察ナンバー2
青山繁晴:実はですね、今回徐大河さんが、秘密警察ナンバー2なのに顔を晒した、わけですけれど、実は12年前、2002年9月の日朝首脳会談の時にですね、小泉さんが日本の総理として初めて北朝鮮へ行って、北朝鮮の独裁者と会談することを、セットしたのは日本側は、当時外務省の高官だった田中均さんっていう人です。
で、僕は外務省担当記者の時からよく知ってます。で、この人が、こういうふうに(柳京の名前を)言わずにですね、ミスターXと自分は信頼関係を作ったんだと。ミスターXを通じて、何と、日朝首脳会談が初めてできることになったと、ってことさんざん言ってたんですよ。
これ正体は、柳京(リュ・ギョン)さんと言ってですね、当時の、徐大河さんと全く同じなんですよ。だから北朝鮮の側は、拉致事件については12年前も、この秘密警察のナンバー2が仕切ってたっていうのが、特別調査委員会とかの話じゃなくて、ずっと変わってないってことですよね。変わってないのに、今回だけ姿を現したってのは、北朝鮮は本音として、何が言いたいかというと、これです。
―尻尾の3つめ。父の代とは違う。
青山繁晴:はい。つまり、金正恩さんは、お父さんの金正日さんと違って、拉致事件が盛んに行わた頃は生まれてないか、まだ幼児ですから、自分は関係ないんで、場合によっては、日本の出方によっては、こうやって妥協できますよってことをですね、匂わせようとしてるんですね。
で、これらを全部通じて、今回非常にはっきりしてきたのは、北朝鮮のど真ん中の本音はどこにあるのかというと、それは、これです。【続】
北朝鮮の本当の狙いとは・・・?
―北朝鮮の尻尾、1つめ。気になるのは『日本の世論』。
青山繁晴:もっぱら気にしてるのは、実は安倍さんの考え方だけじゃないっていう。それよりも、このスタジオにいる僕を含めた普通の日本国民、あるいはこのカメラの向こうにいらっしゃる、ね、近畿圏では2000万人の、普通の日本国民が何を考えてるかを、ずーっと気にしてるっていう本音がここに出てるんですよ。
というのはですね、皆さん思い出していただくと、12年前の2002年9月17日に、時の総理小泉さんが、訪朝されて、その時にほんとは何が起きたかというと、5人帰したんじゃないんですよね。
曽我ひとみさんをはじめとする5人を、いったん日本に仮帰国させて、家族に会ったら、犯人のもとへ連れ戻すって約束を、小泉さんはしたんですよ、本当は。
僕は日本国民に対する裏切りだと思ってますが、その時官房副長官として安倍さん行ってましたから、安倍さんにも責任の一端があります。
それがあったらですね、5人を家族に仮に会わせるだけで日本が援助する話にもなってたわけですよ。具体的に言うと、要するに、お金を渡すに等しい密約が行われていて、それにやがて安倍さんは反対もし、当時官邸にいた中山恭子さんも反対していったんですが、安倍さんや中山恭子さんの力でできたんじゃなくてですね。
誰が安倍さんや中山恭子さんのお尻も引っぱたいたかというと、まさしくテレビをご覧になってる皆さん、このスタジオにいるADの方もね、メイクさんも含めた、みんな普通の日本国民が怒ったわけですよ。
どうしてたった5人だけなんだと。横田めぐみさんや、有本恵子さんは、どうしたんだと。100人超えるかもしれない人はどうしたんだと。みんな怒ったから、とてもじゃないけど、北朝鮮にもう一回帰すことなんかできなくなり、そして、お金を払うことももちろんできなくなり、核やミサイルの開発問題もあるけれど、制裁まで科して、北朝鮮は、小泉さんが強いと思ったから、要するに独裁的な総理大臣だと思ったから、それと密約したのに、日本にはもっと強い者がいる。
それは何かというと、北朝鮮には存在してない、世論だっていうことが分かったと。だからずーっと実は安倍さんよりも、安倍さんの後ろにいる私たち国民に対して、北朝鮮は、工作を仕掛けてるってことを、考えなきゃいけないんですよ。そうすると、尻尾の2つめ、これです。
●北朝鮮が仕掛けた罠―映像からわかること
青山繁晴:何て書いてあるかというと、僕は朝鮮語読めませんけど、これ英語でもわざわざ書いてあって、世界のメディアに伝わるように。IMMIGRATION BUREAU OF THE DPRKって書いてあるんです。
DPRKって朝鮮民主主義人民共和国ですよね。で、これは、">出入国管理局です。これどういうことですか。つまり、北朝鮮が、何をこれで工作したいかというと、これです。
―尻尾、2つめ。拉致ではなく、日本人が出入国していると、話を『すり替える』
青山繁晴:はい。したがって、北朝鮮が事件として拉致事件をやったんじゃなくて、日本人が自分で望んで北朝鮮に入ったんだよと。で、今回その議論してるのも、北朝鮮の普通の出入国の手続きをして、それ帰すんだから、北朝鮮はちっとも悪くないって話を、これ、もう実は工作始めてるわけですよね。
ここで重大なことが、それで分かるのはですね、12年前に金正日総書記は「拉致事件やりました」と事件としてやったってことは事実上認めたんですね。
しかも、国家の国家機関の人間がやったと認めて、それもう処罰したと。
これ嘘なんですけど。
違う件で横領か何かで処罰された人を、まさしくでっち上げで、押し付けてるんですが。
そう言っちゃった、政府認定の拉致被害者の方々については、これすなわち、非常に難しい状況にあるってことが実はこの看板で、その尻尾で、分かるわけですよね。さらに次です。はい、出して下さい。
―拉致交渉のトップは、現在も12年前も、秘密警察ナンバー2
青山繁晴:実はですね、今回徐大河さんが、秘密警察ナンバー2なのに顔を晒した、わけですけれど、実は12年前、2002年9月の日朝首脳会談の時にですね、小泉さんが日本の総理として初めて北朝鮮へ行って、北朝鮮の独裁者と会談することを、セットしたのは日本側は、当時外務省の高官だった田中均さんっていう人です。
で、僕は外務省担当記者の時からよく知ってます。で、この人が、こういうふうに(柳京の名前を)言わずにですね、ミスターXと自分は信頼関係を作ったんだと。ミスターXを通じて、何と、日朝首脳会談が初めてできることになったと、ってことさんざん言ってたんですよ。
これ正体は、柳京(リュ・ギョン)さんと言ってですね、当時の、徐大河さんと全く同じなんですよ。だから北朝鮮の側は、拉致事件については12年前も、この秘密警察のナンバー2が仕切ってたっていうのが、特別調査委員会とかの話じゃなくて、ずっと変わってないってことですよね。変わってないのに、今回だけ姿を現したってのは、北朝鮮は本音として、何が言いたいかというと、これです。
―尻尾の3つめ。父の代とは違う。
青山繁晴:はい。つまり、金正恩さんは、お父さんの金正日さんと違って、拉致事件が盛んに行わた頃は生まれてないか、まだ幼児ですから、自分は関係ないんで、場合によっては、日本の出方によっては、こうやって妥協できますよってことをですね、匂わせようとしてるんですね。
で、これらを全部通じて、今回非常にはっきりしてきたのは、北朝鮮のど真ん中の本音はどこにあるのかというと、それは、これです。【続】
北朝鮮の本当の狙いとは・・・?
青山繁晴10月29日アンカー4/ 北朝鮮拉致解決するつもりがない・・・の根拠 [水曜アンカー・ニュースDEズバリ]
■北朝鮮が用意した“箱”はハリボテ?
青山繁晴:さらにこのでっちあげ疑惑っていうのはですね、こういう人だけじゃなくて、実は建物にも見られます。
―徐大河委員長は、この協議の席で、『多少、席が窮屈になっておりますが、どうぞご理解お願いいたします』と発言しました。
青山繁晴:これね、最初の尻尾なんですよ。
これ、ご自分で、席が窮屈って言ってるわけですよ。特別調査委員会にはちゃんと、建物があると。建物があってその中には委員長室があると。
そして、そこにどっと人が入ったんですが(上の写真を参考)、これあの、狭すぎる上にですね、椅子も足りないから、このへんパイプ椅子に座ってるわけですよね。
で、あの、ここが本当に大々的に特別調査委員会でやってる建物だったら、どうしてこんな狭い部屋しかないのかと。それもまず自分で、その、席が窮屈になっておりますって言っちゃってるわけですね。
これは、日本の情報機関が考えてる範囲内で言うとですね、これまず国家安全保衛部のもともとの建物であるらしいと。それは間違いないと。
どうも、今回の日本政府代表団が行くのに合わせて、ペンキ塗り替えてたり、こういうその、看板をですね、急につけた建物らしくて。
ここで、本当に特別調査委員会のこうスタッフが一生懸命働いてて、全国から集まって来た情報を精査したりっていう、気配はほとんどないということなんですよね。
―じゃあもう急ごしらえのセットみたいなものかもしれないってことですか?
青山繁晴:ああ、それは、残念ながらいい表現で、セットみたいな物を、古い建物使ってやってるっていうのがですね。僕はまだ和らげて言ってるんであって、日本政府の情報の最前線の人は、あーこれはやっぱり、委員会をでっちあげたな、っていう実感を持ってる人が実は多いんですよね。
その上でですね、これ尻尾がどんどんあってですね。はい、出して下さい。
―日朝協議の中で徐大河委員長は、
『皆さん方のこのたびの訪朝に関して、日本の中で色々と食い違った主張が提起されていることは承知しております。そういった中でも皆さん方がこのたび平壌を訪れたことは、正しい選択であったと考えます』
と発言しています。
青山繁晴:徐大河っていう、秘密警察の大物が、こういう率直な物言いするんだっていうね、サプライズを狙ってる面もあるんですね。
でも同時にやっぱりこれ、普通の日本国民はお感じになったと思うんですが、ああ、そんなに日本の中のことを気にしてるんだと。【続】
北朝鮮が最も警戒しているものとは・・・?
青山繁晴:さらにこのでっちあげ疑惑っていうのはですね、こういう人だけじゃなくて、実は建物にも見られます。
―徐大河委員長は、この協議の席で、『多少、席が窮屈になっておりますが、どうぞご理解お願いいたします』と発言しました。
青山繁晴:これね、最初の尻尾なんですよ。
これ、ご自分で、席が窮屈って言ってるわけですよ。特別調査委員会にはちゃんと、建物があると。建物があってその中には委員長室があると。
そして、そこにどっと人が入ったんですが(上の写真を参考)、これあの、狭すぎる上にですね、椅子も足りないから、このへんパイプ椅子に座ってるわけですよね。
で、あの、ここが本当に大々的に特別調査委員会でやってる建物だったら、どうしてこんな狭い部屋しかないのかと。それもまず自分で、その、席が窮屈になっておりますって言っちゃってるわけですね。
これは、日本の情報機関が考えてる範囲内で言うとですね、これまず国家安全保衛部のもともとの建物であるらしいと。それは間違いないと。
どうも、今回の日本政府代表団が行くのに合わせて、ペンキ塗り替えてたり、こういうその、看板をですね、急につけた建物らしくて。
ここで、本当に特別調査委員会のこうスタッフが一生懸命働いてて、全国から集まって来た情報を精査したりっていう、気配はほとんどないということなんですよね。
―じゃあもう急ごしらえのセットみたいなものかもしれないってことですか?
青山繁晴:ああ、それは、残念ながらいい表現で、セットみたいな物を、古い建物使ってやってるっていうのがですね。僕はまだ和らげて言ってるんであって、日本政府の情報の最前線の人は、あーこれはやっぱり、委員会をでっちあげたな、っていう実感を持ってる人が実は多いんですよね。
その上でですね、これ尻尾がどんどんあってですね。はい、出して下さい。
―日朝協議の中で徐大河委員長は、
『皆さん方のこのたびの訪朝に関して、日本の中で色々と食い違った主張が提起されていることは承知しております。そういった中でも皆さん方がこのたび平壌を訪れたことは、正しい選択であったと考えます』
と発言しています。
青山繁晴:徐大河っていう、秘密警察の大物が、こういう率直な物言いするんだっていうね、サプライズを狙ってる面もあるんですね。
でも同時にやっぱりこれ、普通の日本国民はお感じになったと思うんですが、ああ、そんなに日本の中のことを気にしてるんだと。【続】
北朝鮮が最も警戒しているものとは・・・?
青山繁晴10月29日アンカー2/ 「日朝協議で北朝鮮が出した尻尾」 [水曜アンカー・ニュースDEズバリ]
―今回の日朝協議で、北朝鮮が思わず出してしまったその尻尾というのは一体どんなものなのか。青山さん、よろしくお願いします。
●拉致問題は絶望的?青山繁晴が「最も辛い」と感じる現実
青山繁晴:あの、皆さん正直、僕は今日、この関西テレビに来た時からもう、けっこう自分でも、顔が曇ってるなっていうか、あの、やっぱり非常に辛い気持ちもあるんですね。
というのはやっぱり、5月から始まって、この日朝の合意が5月から、新しい展開になってですね、北朝鮮のことだからひどい話はあるだろうと思いつつ・・・
やっぱりこの特別調査に、期待してる国民、それから拉致被害者のもちろん家族の方々、大変多い、今も多いから、実はこういう現状らしいってことが分かってきたっていうのは、これ僕の胸にも、もうほんとに刺さっていてですね。
えー、今日で400何十回になりますけど、このコーナー、一番辛いっていう、正直、気持ちです。
でも、それだからこそ、こういう時にこそ事実を踏まえて、ごまかされない、視点をみんなで持つことが大事ですから、今日も見て行きたいと思うんですけど。
このでっちあげじゃないかっていうことを、今、安倍政権が懸念してる、その一番、端的なこと、何かというと、これです。
―特別調査委員会は、『遺骨分科会』以外は、まぼろし
青山繁晴:これ今回の日本政府代表団が行ってですよ、そして北朝鮮側がずらっと幹部が出てきた。そして、トップの委員長が、それぞれを紹介していきましたよね。
それで改めて、えー、日本国民にも、よく伝わったと思うんですけど、一応この北朝鮮が作った委員会には、4つ分科会があることになってて・・・
まあ、その分科会の性格も本当は全部はっきりしてないんだけど、(アジア大洋州局長である)伊原さんが帰ってきたら多少はっきりするかもしれませんが。今のところはですね、
1.政府認定の拉致被害者を中心にした、拉致事件の分科会。
2.特定失踪者、あるいは行方不明者っていう、政府が認定できてないけれども、家出とかそういう人じゃなくて北朝鮮に連れて行かれたんじゃないかっていう人たち、ですね。
3.敗戦の直後に、北朝鮮に取り残された日本人、あるいは、シベリアから新たに連れて行かれてしまった、つまり満州、シベリアを経て、北朝鮮に連れて行かれたような方々。で、それプラス、実は北朝鮮は天国だと、いう宣伝があった時代があって、その時に在日朝鮮人と結婚してた日本人の女性が、北朝鮮に渡って、それ日本人妻って言われてますね。で、それが3つめの分科会。
4.最後4つめが、もう亡くなってしまった方々。さっきの、取り残された日本人や日本人妻の中で、もう亡くなってしまってる方々、つまりご遺骨。
青山繁晴:それ4つあるわけですけれど、その拉致被害者も含めてですね、残りの3つは、実質的に、実体がほとんどないんじゃないかと。
まぼろしじゃないかって言葉を、僕も、夕べから今朝にかけて電話で聞いて、まあ僕の、見方と一致したんで余計に気持ちが沈んだんですけど。
但しこのまぼろしっていうのはですね、全部が全部、全くのまぼろしっていうのではないんですよ。
例えば、日本人妻について、その、いわゆる日本人妻だけじゃなくて、そのお子さん、そして孫、ひ孫に至るまで、その調査の手がやって来たっていう情報を日本がつかんでますから。
北朝鮮各地に調査しろっていうのがあったっていうのは掴んでいる。
実は、日本人妻っていうのは、実は北朝鮮に行かれてから、ひどい差別を受けたわけですよ。日本女性っていうだけで、徹底的に、差別、痛めつけられたんで、なるべくその子や孫、ひ孫は、お母さんが日本人だってことを隠そうとしてると、いうのが北朝鮮の社会なんで。
したがって北朝鮮の中でも知られてない人たちがいるから、そこまでたどって行こうとしてるっていうのは、あるんで、全部はまぼろしじゃないけれども・・・
一番問題の拉致被害者、特定失踪者が、まぼろしの調査委員会に過ぎないんじゃないかと、いうことが、いま浮かび上がってるんです。
それなのにですね、少なくとも今朝までの日本の報道というのは、一番えらい人、北朝鮮のその特別調査委員会の委員長が、出てくるのか出てこないのかってことに、ワーッと、ここに報道が集中してて。ということは北朝鮮の思うツボですよ。その人を出せばいいわけですからね。そして案の定、出てきました。それはこれです。
―協議の様子です。徐大河(ソ・デハ)委員長が出てきましたね。
青山繁晴:はい。徐大河(ソ・デハ)さんって人は、この特別調査委員会なるものの委員長ってことになってるけど、その前に、北朝鮮の国家安全保衛部。
国家安全保衛部ってここに字はないけれど、要するに北朝鮮の秘密警察ですよね。それのナンバー2ということは、今までも名前はよく知られてた。
でも、さっきのニュースにもあった国家情報院のある韓国でも、この人の姿を見たことは、要するに韓国のインテリジェンスも、情報機関も、この人を実際に確認したことほとんどなくてですね・・・。
これがまあ、普通のおじさんみたいに出てきたんで、まあ韓国もびっくりしたってニュースもありましたよね。だから北朝鮮の思ってた通り「さあこの人を出してあげたんだ」と。
北朝鮮は誠実なことをやってるじゃないかっていうのはですね、まさしく日本のマスメディアを通じて、(策略として)日本国民に伝えられようと、したわけですよ。しかし、たとえば菅官房長官は、その記者会見で記者から、これどう評価しますかと。つまり、評価してるでしょ?みたいな質問に対して、何て答えたか。こうです。
―(委員長の出席は)評価するもしないも、当然のことだ(菅官房長官)
青山繁晴:はい。これはですね、かろうじて今の第2次安倍政権は、日本のインテリジェンス、これはっきり言いますね。12年前に、北朝鮮が拉致事件認めた時に、その在日朝鮮人の中の日本大好きな人いっぱいいらっしゃるんですよ。
たくさんショック受けた人がいてですね。「そんなことをやってたのかと」いうことで、朝鮮総連の内部からも、情報だいぶ取れるようになってる。
だからこれ前も『アンカー』で言いましたけど、諸外国の中で実は日本の情報機関は、北朝鮮の情報かなり取れるようになってるから、事前にこの徐大河(ソ・デハ)さんを出してくるってことは、知ってました。
菅官房長官にも安倍総理にも上がってたんで、それは当然のことだと。つまり、北がそれだけで、誠実さを示そうとしたらそれ違うよってことを言うためにも、会見でいわば、こうやってパーンと突っぱねるようなことを言ったわけです。
>>> さらに映像から出席者の素性に迫る
●拉致問題は絶望的?青山繁晴が「最も辛い」と感じる現実
青山繁晴:あの、皆さん正直、僕は今日、この関西テレビに来た時からもう、けっこう自分でも、顔が曇ってるなっていうか、あの、やっぱり非常に辛い気持ちもあるんですね。
というのはやっぱり、5月から始まって、この日朝の合意が5月から、新しい展開になってですね、北朝鮮のことだからひどい話はあるだろうと思いつつ・・・
やっぱりこの特別調査に、期待してる国民、それから拉致被害者のもちろん家族の方々、大変多い、今も多いから、実はこういう現状らしいってことが分かってきたっていうのは、これ僕の胸にも、もうほんとに刺さっていてですね。
えー、今日で400何十回になりますけど、このコーナー、一番辛いっていう、正直、気持ちです。
でも、それだからこそ、こういう時にこそ事実を踏まえて、ごまかされない、視点をみんなで持つことが大事ですから、今日も見て行きたいと思うんですけど。
このでっちあげじゃないかっていうことを、今、安倍政権が懸念してる、その一番、端的なこと、何かというと、これです。
―特別調査委員会は、『遺骨分科会』以外は、まぼろし
青山繁晴:これ今回の日本政府代表団が行ってですよ、そして北朝鮮側がずらっと幹部が出てきた。そして、トップの委員長が、それぞれを紹介していきましたよね。
それで改めて、えー、日本国民にも、よく伝わったと思うんですけど、一応この北朝鮮が作った委員会には、4つ分科会があることになってて・・・
まあ、その分科会の性格も本当は全部はっきりしてないんだけど、(アジア大洋州局長である)伊原さんが帰ってきたら多少はっきりするかもしれませんが。今のところはですね、
1.政府認定の拉致被害者を中心にした、拉致事件の分科会。
2.特定失踪者、あるいは行方不明者っていう、政府が認定できてないけれども、家出とかそういう人じゃなくて北朝鮮に連れて行かれたんじゃないかっていう人たち、ですね。
3.敗戦の直後に、北朝鮮に取り残された日本人、あるいは、シベリアから新たに連れて行かれてしまった、つまり満州、シベリアを経て、北朝鮮に連れて行かれたような方々。で、それプラス、実は北朝鮮は天国だと、いう宣伝があった時代があって、その時に在日朝鮮人と結婚してた日本人の女性が、北朝鮮に渡って、それ日本人妻って言われてますね。で、それが3つめの分科会。
4.最後4つめが、もう亡くなってしまった方々。さっきの、取り残された日本人や日本人妻の中で、もう亡くなってしまってる方々、つまりご遺骨。
青山繁晴:それ4つあるわけですけれど、その拉致被害者も含めてですね、残りの3つは、実質的に、実体がほとんどないんじゃないかと。
まぼろしじゃないかって言葉を、僕も、夕べから今朝にかけて電話で聞いて、まあ僕の、見方と一致したんで余計に気持ちが沈んだんですけど。
但しこのまぼろしっていうのはですね、全部が全部、全くのまぼろしっていうのではないんですよ。
例えば、日本人妻について、その、いわゆる日本人妻だけじゃなくて、そのお子さん、そして孫、ひ孫に至るまで、その調査の手がやって来たっていう情報を日本がつかんでますから。
北朝鮮各地に調査しろっていうのがあったっていうのは掴んでいる。
実は、日本人妻っていうのは、実は北朝鮮に行かれてから、ひどい差別を受けたわけですよ。日本女性っていうだけで、徹底的に、差別、痛めつけられたんで、なるべくその子や孫、ひ孫は、お母さんが日本人だってことを隠そうとしてると、いうのが北朝鮮の社会なんで。
したがって北朝鮮の中でも知られてない人たちがいるから、そこまでたどって行こうとしてるっていうのは、あるんで、全部はまぼろしじゃないけれども・・・
一番問題の拉致被害者、特定失踪者が、まぼろしの調査委員会に過ぎないんじゃないかと、いうことが、いま浮かび上がってるんです。
それなのにですね、少なくとも今朝までの日本の報道というのは、一番えらい人、北朝鮮のその特別調査委員会の委員長が、出てくるのか出てこないのかってことに、ワーッと、ここに報道が集中してて。ということは北朝鮮の思うツボですよ。その人を出せばいいわけですからね。そして案の定、出てきました。それはこれです。
―協議の様子です。徐大河(ソ・デハ)委員長が出てきましたね。
青山繁晴:はい。徐大河(ソ・デハ)さんって人は、この特別調査委員会なるものの委員長ってことになってるけど、その前に、北朝鮮の国家安全保衛部。
国家安全保衛部ってここに字はないけれど、要するに北朝鮮の秘密警察ですよね。それのナンバー2ということは、今までも名前はよく知られてた。
でも、さっきのニュースにもあった国家情報院のある韓国でも、この人の姿を見たことは、要するに韓国のインテリジェンスも、情報機関も、この人を実際に確認したことほとんどなくてですね・・・。
これがまあ、普通のおじさんみたいに出てきたんで、まあ韓国もびっくりしたってニュースもありましたよね。だから北朝鮮の思ってた通り「さあこの人を出してあげたんだ」と。
北朝鮮は誠実なことをやってるじゃないかっていうのはですね、まさしく日本のマスメディアを通じて、(策略として)日本国民に伝えられようと、したわけですよ。しかし、たとえば菅官房長官は、その記者会見で記者から、これどう評価しますかと。つまり、評価してるでしょ?みたいな質問に対して、何て答えたか。こうです。
―(委員長の出席は)評価するもしないも、当然のことだ(菅官房長官)
青山繁晴:はい。これはですね、かろうじて今の第2次安倍政権は、日本のインテリジェンス、これはっきり言いますね。12年前に、北朝鮮が拉致事件認めた時に、その在日朝鮮人の中の日本大好きな人いっぱいいらっしゃるんですよ。
たくさんショック受けた人がいてですね。「そんなことをやってたのかと」いうことで、朝鮮総連の内部からも、情報だいぶ取れるようになってる。
だからこれ前も『アンカー』で言いましたけど、諸外国の中で実は日本の情報機関は、北朝鮮の情報かなり取れるようになってるから、事前にこの徐大河(ソ・デハ)さんを出してくるってことは、知ってました。
菅官房長官にも安倍総理にも上がってたんで、それは当然のことだと。つまり、北がそれだけで、誠実さを示そうとしたらそれ違うよってことを言うためにも、会見でいわば、こうやってパーンと突っぱねるようなことを言ったわけです。
>>> さらに映像から出席者の素性に迫る
青山繁晴10月29日アンカー2/ 「北朝鮮の特別委員会はでっち上げかも」 [水曜アンカー・ニュースDEズバリ]
>>> 青山繁晴10月29日アンカー【動画・テキスト】噛み砕き(その1)はこちら
―そういう体制の国(北朝鮮)と今、日本はまさにこの拉致問題をめぐる交渉を行っているわけなんですが、青山さんにコーナーで、今行われている日朝協議について読み解いていただきます。
青山繁晴:はい。この日本政府の代表団が平壌行ってからですね、こんなに秘密警察の人間の顔とかですね、それから秘密警察の場所らしい建物とかね、こんな映像が見られるのかと、びっくりされた視聴者、国民の方、多いと思うんですよね。
―撮らせるんだと思いましたよね。
青山繁晴:それって要は、北朝鮮が日本や世界のマスコミ、マスメディアを使って、北朝鮮、一生懸命やってるんです、こうやって立派な、鷹揚たる態度の幹部もいるんですと、いうことを一生懸命見せようとしてるわけですけれども・・・
しかし、それが、北朝鮮はおそらく自信を持ってて、特に日本のマスコミは乗せやすいから、こうやって見せてあげると、こう、上手く利用できるんだと、思っている。
けれども、これだけ映像情報が出るとですね、やっぱり尻尾が見えるんですよ。北朝鮮が上手く隠したつもりの、この尻尾が見えてて、その尻尾を見ながら、たとえば日本の情報機関、あるいは、はっきり言いますが安倍総理も含めて、日本政府が今、どういうことを考えてるかというと、実はこれなんです(フリップ出す)。
●北朝鮮の特別委員会はでっち上げの可能性もある
青山繁晴:さっきまでこの言葉を本当に使うか、迷ってはいたんですよ。
非常に強い言葉ですよね。
強い言葉ですが、これ僕が勝手に考えたんじゃなくて、夕べから今朝にかけて、全部電話ですけれども、電話でやり取りをした内閣の中の人たちは、これでっちあげじゃないのかっていうね、疑惑を持ってるんですよ。
そのでっちあげっていうのは、あの画像に登場した北朝鮮の高官たちが偽者ということではなくて、逆にそういう人たちはまず間違いなく本物なんですよ。
それはいいんですが、それだから逆にですね、ああやってこう、顔をぞろっと見せるってことは、特別調査そのものがでっちあげなんじゃないか。
青山繁晴:特別委員会そのものが、実体がないんじゃないか。で、これはまあ疑惑と書いてるんですけど、安倍政権にとっては深刻な懸念であって、僕は前から内閣の側に申してるのは、
(一般的に)人はもちろん僕自身も含めて、得意分野で失敗する。
で、拉致事件っていうのはいわば安倍さんがもうほんとに、票にならなくても取り組んできたことだから、総理ご自身がものすごくよく知ってらっしゃるんです。
でもそういういわば得意分野で、騙されかねない。
特別調査の名のもとで、日本が、いわば北朝鮮のでっちあげに乗ってるんじゃないかってことを、政府としても考えざるを得ないことが今、起きてるんですね。
したがって今日のコーナーはですね、皆さんと一緒に映像を観ながら、ここの、この部分から、あるいはこの言葉からこの尻尾が出てますっていうことを一緒に考えて、その上で、じゃあどうするのかっていうことも、最後に考えたいと思います。【続く】
映像から探る。北朝鮮の“尻尾”とは?
―そういう体制の国(北朝鮮)と今、日本はまさにこの拉致問題をめぐる交渉を行っているわけなんですが、青山さんにコーナーで、今行われている日朝協議について読み解いていただきます。
青山繁晴:はい。この日本政府の代表団が平壌行ってからですね、こんなに秘密警察の人間の顔とかですね、それから秘密警察の場所らしい建物とかね、こんな映像が見られるのかと、びっくりされた視聴者、国民の方、多いと思うんですよね。
―撮らせるんだと思いましたよね。
青山繁晴:それって要は、北朝鮮が日本や世界のマスコミ、マスメディアを使って、北朝鮮、一生懸命やってるんです、こうやって立派な、鷹揚たる態度の幹部もいるんですと、いうことを一生懸命見せようとしてるわけですけれども・・・
しかし、それが、北朝鮮はおそらく自信を持ってて、特に日本のマスコミは乗せやすいから、こうやって見せてあげると、こう、上手く利用できるんだと、思っている。
けれども、これだけ映像情報が出るとですね、やっぱり尻尾が見えるんですよ。北朝鮮が上手く隠したつもりの、この尻尾が見えてて、その尻尾を見ながら、たとえば日本の情報機関、あるいは、はっきり言いますが安倍総理も含めて、日本政府が今、どういうことを考えてるかというと、実はこれなんです(フリップ出す)。
●北朝鮮の特別委員会はでっち上げの可能性もある
青山繁晴:さっきまでこの言葉を本当に使うか、迷ってはいたんですよ。
非常に強い言葉ですよね。
強い言葉ですが、これ僕が勝手に考えたんじゃなくて、夕べから今朝にかけて、全部電話ですけれども、電話でやり取りをした内閣の中の人たちは、これでっちあげじゃないのかっていうね、疑惑を持ってるんですよ。
そのでっちあげっていうのは、あの画像に登場した北朝鮮の高官たちが偽者ということではなくて、逆にそういう人たちはまず間違いなく本物なんですよ。
それはいいんですが、それだから逆にですね、ああやってこう、顔をぞろっと見せるってことは、特別調査そのものがでっちあげなんじゃないか。
青山繁晴:特別委員会そのものが、実体がないんじゃないか。で、これはまあ疑惑と書いてるんですけど、安倍政権にとっては深刻な懸念であって、僕は前から内閣の側に申してるのは、
(一般的に)人はもちろん僕自身も含めて、得意分野で失敗する。
で、拉致事件っていうのはいわば安倍さんがもうほんとに、票にならなくても取り組んできたことだから、総理ご自身がものすごくよく知ってらっしゃるんです。
でもそういういわば得意分野で、騙されかねない。
特別調査の名のもとで、日本が、いわば北朝鮮のでっちあげに乗ってるんじゃないかってことを、政府としても考えざるを得ないことが今、起きてるんですね。
したがって今日のコーナーはですね、皆さんと一緒に映像を観ながら、ここの、この部分から、あるいはこの言葉からこの尻尾が出てますっていうことを一緒に考えて、その上で、じゃあどうするのかっていうことも、最後に考えたいと思います。【続く】
映像から探る。北朝鮮の“尻尾”とは?
青山繁晴10月29日アンカー【動画・テキスト】噛み砕き(その1) [水曜アンカー・ニュースDEズバリ]
水曜アンカー・青山繁晴のニュースDEズバリ 10月29日 動画
1字1句正確な文字起こしではなく、ポイントが分かりやすくなるように編集しました。 正確な文字起こしは、ぼやきくっくり様がオススメです。
※北朝鮮関連ニュース報道(拉致被害者再調査、政府代表団、北朝鮮特別委メンバーらと協議)の後から※
―今まさに行われている日朝協議の分析は、このあと青山さんにたっぷりとコーナーでやっていただきたいと思います。
ここでは今、北朝鮮の中で何が起こっているのか、粛清がまだ続いているという報道も、あるようなんですが、青山さん。
―青山氏
まず、公平に申してですね、韓国の国家情報院(※)が韓国メディアにリーク(漏らす)する情報が、いつも正しいとは全然限らない。
(※)・・・国家情報院(こっかじょうほういん)とは大韓民国(韓国)の国家安全保障に係わる情報・保安及び犯罪捜査などに関する事務を担当するために大統領直属で設置された情報機関。
しかしその上で(そういう前提で)日本、アメリカ、フランス、イギリス(など)北朝鮮の動向に関心を寄せてる西側のインテリジェンスも、概ね見てるのは、北朝鮮の中には親中派=中国と癒着してる勢力が非常に強固にあるんで、その代表が張成沢さんだったから、張成沢さんを殺害したあともですね、親中派を一掃するのに、ま、時間と、労力を要してる。
その「労力」っていうのが、日本とかアメリカでしたら、権力闘争は命までは奪わない。北朝鮮の場合はそれが直接的な、殺害につながってると。
そういう見方はもう世界一致してて、国家情報院が言うところの、朝鮮労働党の幹部が10人ぐらいで、周りの人を合わせたらだいたい50人ぐらいが、あの張成沢さんのあとに殺されたと言ってるんですが、その数字が正しいかどうかは、実は分かりません。
―(その数字が)疑わしいかどうかすら分からない?
はい。ただ、かなりの数が銃殺されたっていうこと、これもまず間違いがない。
したがって、今の金正恩体制、あるいはその金正恩さんの権力のもとにある北朝鮮が、中国との関係を整理するのにやっぱり、すごく無理をしてると。
あの、恐怖、銃殺、射殺ということの恐怖で対処しないと、親中派の力をこう、削げないと、いう状況にある。
さあ、そういう国家運営が持つ(持続する)のか。
もともと北朝鮮は中国の裏援助でようやく生き延びてきたのに、中国の裏援助をこう自らどんどん断つようなことをしながら、拉致事件を通じて日本に接近しようとしたり、それからアメリカ人で北朝鮮に捕らわれてた人を、(少なくとも3人いるんですけど)そのうち1人はとにかく解放して、アメリカに帰すことをやったり、そうやって日米に近づこうとしてるんです。
しかし、それで北朝鮮のこの破綻した経済が持つわけがないんで。
すなわち中国は金正恩さんを認めてくれない。後継者として認めない。そもそも世襲について中国共産党は非常に厳しい意見を持ってると。
で、それに抵抗して反抗して、親中派を殺害するってことをやってるわけですから、本当の戦略に基づいてやってるわけじゃないので、やっぱりこのまま行くと、北朝鮮の体制は、揺らいでいくという見方が普通ですよね。(その2へ続く)
続き>>>青山繁晴10月29日アンカー【動画・テキスト】噛み砕き(その2)
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※北朝鮮関連ニュース報道(拉致被害者再調査、政府代表団、北朝鮮特別委メンバーらと協議)の後から※
―今まさに行われている日朝協議の分析は、このあと青山さんにたっぷりとコーナーでやっていただきたいと思います。
ここでは今、北朝鮮の中で何が起こっているのか、粛清がまだ続いているという報道も、あるようなんですが、青山さん。
―青山氏
まず、公平に申してですね、韓国の国家情報院(※)が韓国メディアにリーク(漏らす)する情報が、いつも正しいとは全然限らない。
(※)・・・国家情報院(こっかじょうほういん)とは大韓民国(韓国)の国家安全保障に係わる情報・保安及び犯罪捜査などに関する事務を担当するために大統領直属で設置された情報機関。
しかしその上で(そういう前提で)日本、アメリカ、フランス、イギリス(など)北朝鮮の動向に関心を寄せてる西側のインテリジェンスも、概ね見てるのは、北朝鮮の中には親中派=中国と癒着してる勢力が非常に強固にあるんで、その代表が張成沢さんだったから、張成沢さんを殺害したあともですね、親中派を一掃するのに、ま、時間と、労力を要してる。
その「労力」っていうのが、日本とかアメリカでしたら、権力闘争は命までは奪わない。北朝鮮の場合はそれが直接的な、殺害につながってると。
そういう見方はもう世界一致してて、国家情報院が言うところの、朝鮮労働党の幹部が10人ぐらいで、周りの人を合わせたらだいたい50人ぐらいが、あの張成沢さんのあとに殺されたと言ってるんですが、その数字が正しいかどうかは、実は分かりません。
―(その数字が)疑わしいかどうかすら分からない?
はい。ただ、かなりの数が銃殺されたっていうこと、これもまず間違いがない。
したがって、今の金正恩体制、あるいはその金正恩さんの権力のもとにある北朝鮮が、中国との関係を整理するのにやっぱり、すごく無理をしてると。
あの、恐怖、銃殺、射殺ということの恐怖で対処しないと、親中派の力をこう、削げないと、いう状況にある。
さあ、そういう国家運営が持つ(持続する)のか。
もともと北朝鮮は中国の裏援助でようやく生き延びてきたのに、中国の裏援助をこう自らどんどん断つようなことをしながら、拉致事件を通じて日本に接近しようとしたり、それからアメリカ人で北朝鮮に捕らわれてた人を、(少なくとも3人いるんですけど)そのうち1人はとにかく解放して、アメリカに帰すことをやったり、そうやって日米に近づこうとしてるんです。
しかし、それで北朝鮮のこの破綻した経済が持つわけがないんで。
すなわち中国は金正恩さんを認めてくれない。後継者として認めない。そもそも世襲について中国共産党は非常に厳しい意見を持ってると。
で、それに抵抗して反抗して、親中派を殺害するってことをやってるわけですから、本当の戦略に基づいてやってるわけじゃないので、やっぱりこのまま行くと、北朝鮮の体制は、揺らいでいくという見方が普通ですよね。(その2へ続く)
続き>>>青山繁晴10月29日アンカー【動画・テキスト】噛み砕き(その2)